拝啓、このドアの向こうの母上様へ


あたくしがこの部屋からでなくなって、早三年が経ちました。
もう、二年程お互いの顔も見ていませんね。
この真っ暗な部屋の中で過ごしている間に、
気づけば歳も二十を過ぎていました。

働かずに部屋の中で日々を過ごす若者が増えていると、
テレビのコメンテーターが嘆いていました。
やはり、世間の目から見ると僕はダメな人間なんでしょうか。
もしかして、あなたも…お母さんも僕の事を嫌いですか。

だって仕方ないじゃない…外の世界が恐いんだもの。
僕だけしかいない、この部屋が…とてつもなく心地良いんだもの。

そんなに、僕の存在はいけませんか。
そんなに、外の世界で生きなければいけませんか。
そんなに、この場所にずっと居続けるのはいけませんか。

パソコンのキー以外で文字を書くのは久しぶりで、
少し疲れてしまいました…ゆっくり、窓から月でも眺めるとします。

負け犬の遠吠えと受け取っていただいて結構。
最後に…あなたと、世界中の皆さんに、一言だけ…。



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